SAPマイグレーションに入門してみよう!【初心者向け】

SAP HANA(S/4HANA)マイグレーションは、主にコンバーション、リビルド、及び選択的データ移行の3つの方法があります。マイグレーション、コンバージョンなどは混同しがちな言葉でもありますので、このふたつの言葉の区別をご紹介してから、3つの方法について解説していきます。また、これらそれぞれの別名でもあるブラウンフィールドアプローチ、グリーンフィールドアプローチ、そしてブルーフィールドアプローチについても併せて解説していきます。

SAP HANA (S/4HANA)マイグレーションとは

マイグレーション(Migration)とは、直訳すると移住・移動を表す単語であり、IT分野でマイグレーションというと、既存のソフトウェアやデータ、及びシステムを別の環境に移したり、まったく新しい環境に構築し直すことを指す言葉です。

昨今、社内システムをオンプレミス環境からクラウド環境へ移行することで、費用、調達速度、性能、運用品質、及びセキュリティ確保など大きなメリットを享受できることが多いことから、たくさんの企業がクラウドマイグレーションを実施、あるいは検討されているのではないでしょうか。

SAP S/4HANAマイグレーションとは、既存のERPシステムから、SAP S/4HANAへ移行するプロセスを指します。

SAP HANA(S/4HANA)コンバージョンとは

一方、コンバージョン(Conversion)とは、直訳すると変換・転換を表す単語であり、IT分野では、データやファイルを異なる形式へ変換するシーンで使われる言葉です。

SAP S/4HANAでのマイグレーションやコンバージョンとの言葉が使われる際には、SAPS/4HANAへの移行プロセスのことをマイグレーションと呼び、その手法の一つとしてコンバージョン(データ変換)が用いられているのです。

SAPマイグレーション すべての選択肢 大全集

SAP HANA(S/4HANA)マイグレーションの主な3つの方法

ここから、SAP S/4HANAマイグレーションの主な3つの方法に関してご紹介します。

SAP S/4HANAへのマイグレーションの方法

1.コンバーション:現行のSAPシステムをS/4HANAへ変換する手法

これまでの環境のアドオンを含むプログラムやデータ等の資産やカスタマイズ設定を有効活用しながらのテクニカルな変換作業となります。下記のリビルドに比べ、費用や期間を短縮できることがメリットですが、基本的に構築されるシステムは既存ERPと同じもので既存の業務プロセスを踏襲するため、せっかくのSAP S/4HANAの最新機能を十分に活かしきれません。また、過去からの不要なデータも継承されてしまうので、データベースも肥大化してしまいます。

※ すでに整備され工場などが建っている土地において、さらにその工場施設を増設したり、改築したりする手法に例えて、「ブラウンフィールドアプローチ」とも呼ばれます。

2.リビルド:新たにシステムを再構築する手法

新規にシステムを作り直すので、新たに業務プロセスを定義し直す絶好の機会となります。また、SAP S/4HANAの最新機能を利用することで最も高いパフォーマンスも期待できるでしょう。しかし、業務への影響や、会社全体への負担が大きく、コンバージョンとの比較では、費用も期間も大きくなります。

※ 未だ整備されていない草が生い茂った土地に、新たな工場を建てる手法に例えて、「グリーンフィールドアプローチ」とも呼ばれます。

3.選択的データ移行:現行SAPの任意のデータを選択してS/4HANAへ移行する手法

システム部分を先行構築し、その後で業務に必要なデータを選択的かつ段階的に移行していく方法です。ブラウンフィードアプローチとグリーンフィールドアプローチとの色分けから「ブルーフィールド(SNP BLUEFIELD)アプローチ」と呼ばれる方法があります。

  • SNP BLUEFIELD の具体的アプローチ

まず既存システムの「システム部分」と「データ部分」を分離し、データのない状態の新システムを作成します。システム部分のみを先行して2〜3週間でSAP S/4HANA化が可能。

次に、本番システムは稼働させたまま、SAP S /4HANA対応のアドオン改修やテストの作業を進め、その後に差分管理機能を活用し、データを複数回に分けて移行していくため、ダウンタイムは最短でほぼゼロまで近づき、既存システムをSAP S/4HANAへ移行するアプローチです。

上記の二つ目の手法リビルドは、カットオーバーまでに平均24ヶ月かかると言われますが、SNP BLUEFIELD の場合はテスト工数も含めて平均6ヶ月ほどと期間が短くなるので、その分の費用も大幅に圧縮できます。

SAP HANA(S/4HANA)マイグレーションに入門してみよう! まとめ

コンバージョン(ブラウンフィールドアプローチ)によるSAP S/4HANAマイグレーションが選択されるケースとしては、現行SAPシステムにて業務プロセスが運用できているが、保守切れに対応するためにSAP S/4HANAへ移行したい場合や、費用と期間をあまりかけたくない場合などがあたります。

リビルド(グリーンフィールドアプローチ)によるSAP S/4HANAマイグレーションが望ましいケースとしては、現行システムと実施の業務プロセスに乖離が見られたり、DX(デジタルトランスフォーメーション)へ積極的に取り組むことにより企業成長が期待できる場合となります。

選択的データ移行「SNP BLUEFIELD(ブルーフィールドアプローチ)」によるSAP S/4HANAマイグレーションは、現行SAPシステムやその他のERPシステムから対象としたいデータを選択して移行し、再構築することが可能な、いいとこ取りなSAP S/4HANAマイグレーション手法となります。

パソナテックは、SNP社とパートナー契約を締結しており、今回ご紹介した選択的データ移行「SNP BLUEFIELD(ブルーフィールドアプローチ)」によるSAP S/4HANAマイグレーションのご支援が可能です。SAPマイグレーション

ユーザー企業さまのSAP S/4HANAマイグレーションの各ステージに伴い、パソナテックではSAPコンサルタントからアドオン開発などのSE要員、及び自動テストサービスにおける各専門チームを編成してご支援するSAP S/4HANA導入支援サービスをご提供中でございます。「パソナテック SAP S/4HANA導入支援サービス」をご覧いただき、サービスのご利用を合わせてご検討ください。SAPテスト     

パソナテックでは、これからSAP移行を考える、すべてのSAPユーザーへ5つの選択肢をご用意しました。この5つ以外にSAPマイグレーションの選択肢はありません。きっと最適な答えが見つかる資料です!「SAP マイグレーションすべての選択肢 大全集」ぜひダウンロードいただき、ご覧ください。

SAP S/4HANA 導入支援サービス 基本ガイドブック
SAPマイグレーション すべての選択肢 大全集